皮膚科医のスキンケア法の本をひたすら読んでメモしたので残しとく

 

 

「皮膚科専門医が見た!ざんねんなスキンケア47細胞科学が教える効果アップの肌ケア法(著書:阿部正敏)」を読んだ。
忘備録としてさくっと感想とメモを纏めておく。結構ネタバレになってしまうが、本書はそれでもさくっと読めるし意外な情報があるのでかなりおすすめな1冊だ。
第1章「肌と思い込み」では、SNS上などで信じられている美容法などについて皮膚科医の観点から切り込む。1で取りあげられる「スキンケアは横方向に塗ると効果が倍増」とあったので今日からやってみよう!と思えた。10の「朝”ぬるま湯だけ洗顔”はトラブルの元」は皮膚科医発信の動画や書籍などでよく見かけるので知っていた。しかしまだまだ美肌が売りの芸能人や美容家なんかは「ぬるま湯」派が多いのも気になるところ。綾瀬はるかも朝はぬるま湯派だとテレビで言っていた。芸能人はぬるま湯派だとしても一日に相当な数のメイクアップとメイクオフを繰り返しているので「ぬるま湯」派のほうがバランス取れるのでは、と私は納得させている。多くの皮膚科医はこの著者のように、「皮脂の分泌や過剰な角質の蓄積は、昼夜問わず行われている(p.50)」と述べる。この皮脂が乗ったままだとくすみが生じ、老化(皮脂によっても進む)の原因にもつながるので是非洗って欲しい、というのが主張になっている。「必要以上に皮脂が落ちることを恐れるなら、しっかり保湿しよう」というのは友利新先生も動画で言っていた。芸能人ほどメイクアップとメイクオフをしない私達は石鹸や洗浄剤で洗顔する、というスタンスでいいはずだ。
第2章「アウトドアと肌」では日常からちょっと離れた状況のときにやってしまいがちなスキンケアの落とし穴について切り込まれている。13の「キャップでは紫外線は防げない」はキャップヘビーユーザーの私はドキッとした。気付いてはいたが、キャップが可愛いのでこれからも多分被ると思う。「某ホテルチェーンの女社長のようなつば広のハットが理想的ですp.61」という言い方にはニヤリとした。私のなかであの社長はつば広っていうかコックのように縦長のイメージなんだけど・・・(違う?)。日傘のおすすめは、「表は白か薄い色で、裏は色つきのもの」だそう。私の使っている無印良品の折りたたみ傘、中も外も真っ黒なので次回買うときは気にしてみよう。黒色のほうが紫外線を防ぐと一時期言われていたけれどこれも決着がついているのかいないのか。15の「アウトドアの前に保湿剤をたっぷり塗ると日焼けしやすく」は陥りがちなスキンケアな気がするので是非とも注意したい。これも著者によるベストアンサーは、「日焼け止めの中にも保湿成分があるものをきちんと塗り直すp.65」になる。
第3章「食べ物と肌」では食べ物と肌の効果について意外な情報があったのでここだけでもかなり読む価値がある。「とにかく野菜!果物!」とやみくもに栄養を摂ることを奨める反面気にしなくてはならないのは食品アレルギーだ。私自身、トマトは肌が白くなるという情報を鵜呑みにしてトマトジュースを数日飲んだら軽いじんましんが出るようになった(最近はない)。ある芸能人で「1日に納豆を9パック食べる」とか、「午前中はどっさりフルーツを食べる」という方がいらっしゃるのだが、そういう情報を発信するのはいかがなものかと個人的に思う。芸能人だからこそ、そういう過剰な情報を発信するのは止めて欲しい。納豆だってフルーツだって沢山摂ればアレルギーになるかも知れない。本書では「りんご」や「ごぼう」、「しいたけ」による例が載っている。また、23の「大豆の美肌効果を得られる人は50%」はちょっと衝撃だった。効果を得られるかどうかは簡単に判明するらしいので気になる人はチェックしてみるのも有りだ。私が効果を得ない人間だとしても納豆や豆腐は腹持ちがいいのでこれからも食べます。
第4章「肌のトラブル」では自己流によるケアへの注意喚起ととにかく皮膚科へ!というのが全体的なテーマである。29の「赤ら顔をメイクで消すのは"ざんねん"」では「本当!?」と思ったのだが、あんまり具体性が少ない気がする。フォト治療やジェネシスを数回やったものの、あんまり効果を感じなかった。世の中の赤ら顔さんはまだまだ救われていない。35の「二の腕の赤いブツブツは気にして高額エステはもったいない」は、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)に悩んでいる人に向けてである。「年齢とともにブツブツは減ります」と書いてあるが、確かに私も10代のときより減っている。しかし、10代の盛りにノースリーブや半袖が思いっきり着れないのも悩ましいのでそういう人は是非皮膚科医と相談するのも悪い選択ではない。しかし年齢と共に気にならなくなるよ!ということも私からもお伝えしたい。
第5章は「髪・爪・頭皮・・・パーツのケア」のざんねんなケアについて取りあげる。36の「フケは頭皮の乾燥のせいとオイルケア」は際どい点であるとも感じた。私個人としてフケに悩み皮膚科で診察を受けたところ、「オリブ油」を処方されたこともあった。そのフケが皮脂やカビが原因で起こっている場合、速やかに抗真菌外用薬で治療するのがスマートになるだろう。シャンプー前にオイルを塗布することがフケの治療により、という皮膚科医も居たのでやっぱり色々と尋ねてみるのがよい。38の「髪も日焼けするというのは誤解」は「やったー」という感想だった。髪にも紫外線スプレーをかけたりするのは大変だし、お金がかかるのでこの情報はありがたい。紫外線というか日光によって乾燥が進むことはあるのでそこは注意してケアしよう。
第6章は「人に言えない悩みは皮膚科で解決」と、パーソナルな悩みになりがちな「わきが」や「水虫」について取りあげられる。47の「乳輪のかゆみは過度に気にする必要はなし」は早く聞きたかった!という情報になっている。私もこの著者の指摘するように婦人科を経て皮膚科へ・・・ということがあった。乳輪が被れて血が出ることもままあり、「もしかして乳がん?!」と顔面蒼白で病院に向かったことも何度かある。ここでは「かゆみがある時点で乳がんの可能性は低めですp.173」と仰られているので一安心した。